オカルト系番組について。

greenhouse2005-01-11

 昨日夕食を採りながら何気なくテレビを見ていると、超能力を使って犯罪を解決するという内容の番組がありました。超能力者は大抵外国からわざわざ来日して、犯罪現場や資料をひとにらみし、何らかのリアクションをとります。大げさに泣き喚くもの、ノートに何やら書き出すもの、それらをナレーションが大げさに騒ぎ、また司会者なども動揺したりします(何故か高橋秀樹が司会のようなものをやっています。他にもゴチャゴチャと三流タレントがうろうろしています)。

 まあほとんど真剣に見ませんでしたし、今までも見たことはなかったので、少々認識が違うかもしれませんが、要するに今までに起きた未解決事件を外国の超能力者を使って、解決に導こうという趣旨の番組です。オカルト系番組ですね。オカルト現象を全く信用しない私には、すでに腹立たしいのですが、他に見るべき番組もなく、仕方なくくだらない番組を見てしまいました。といっても夕食を採り終わる数十分ですけど。

 大槻教授じゃありませんけど、おかしい点が多々出てきます。まず自分の国の犯罪の解決を目指すべきなのに、どうしてわざわざ遠い日本までやってくるのか。まあこれはギャラがいいという面があるのかもしれない。だけど、本当に超能力で犯罪を解決してきたのなら、自分の国の警察や、犯罪に巻き込まれた人たちからの依頼が殺到し、小さな島国にまで来る余裕はないと思うのですけどね。

 またもっともらしく、超能力者といわれる人たちは、色々なことを言いますが(例えば、白い車が見える、だの、悲しみの霊気が漂っているだの)仮にそういうのがわかるのなら、人間がこの世に存在するようになってから、一体何人もの人が死んだと思っているのでしょうか。その膨大なる死者が仮に霊魂となって存在しているのなら、周りは霊魂だらけで、息もできないでしょう。仮にこの世に未練を残して、または恨みを抱いて死んでしまったものだけが、霊魂になるとしても、やはり膨大な数です。彼らはその中から、依頼された犯罪に関する霊魂やら、何やらを抽出できるのでしょうか。

もちろん死後のことは誰にもわからない。それは彼らにしたってそうです。経験してないのですから。私は死イコール無だと思ってますけどね。

予知能力があるなら、なぜ大災害の発生を予知して、みんなに知らしめないのでしょうね。まあ仮に予知を発表しても誰も信用しないでしょうけど。透視能力があるなら、なぜこの世に今も起きている犯罪を未然に防ごうとしないのでしょう。なぜ未解決事件や迷宮入りになった事件を次々と解決できないのでしょう。彼らは曖昧な表現を持って、その場をしのいでいるだけです。ノストラダムスの大予言と同じですね。どうとでも取れる表現でごまかそうとしる。言ってみれば占いと一緒でもあります。

被害者の関係者は藁をもつかむ気持ちで依頼してきたのかもしれない。私から言わせればその気持ちを弄んでいるとしか見えない。それはテレビ局も同じです。

 これらは様々な問題をはらんでいます。例えば信心を強要する新興宗教は人の不幸に付け込み、壷を交わせたり、お布施と称して大金を巻き上げようとする。賽の河原伝説などもそれに近い。奇跡と言われる不思議な力を見せ付けた宗教家もいる。キリストだってそうです。病人を治したり、安らぎを与えることは、今でいうヒーリング効果だったのでしょう。要するに病人の心を安定させて、人間が自ら持っている自己治療効果を引き出したのでしょう。オウムの麻原の空中浮揚だって、ただ膝を使ってジャンプしただけでしょうし。奇跡など存在しないのです。宗教においては。

 信じるものは救われると言いますが、信じてはいけないものも世の中にはたくさんあります。

 占いだって、予言だって、お御籤だって私は気にしません。自分に都合のいい解釈をして、忘れ去るだけです。